パラテコンドー

上肢障がいの選手によるキョルギ(組手)と、知的障がいや視覚障害をもつ選手によるプムセ(型)があり、2020年東京パラリンピックからパラテコンドーキョルギが正式種目となりました。2009年に初めて世界選手権が開かれた新しいパラスポーツです。

パラテコンドーキョルギ

上肢障害の選手による組手です。オリンピックキョルギと同じで蹴り技による攻撃が主体で、頭部への攻撃は禁止されています。
試合は防具を着用して行います。現在は電子防具が主流となっています。

●階級

男子-58kg-63kg-70kg-80kg+80kg
女子-47kg-52kg-57kg-65kg+65kg

●クラシフィケーション

K41両腕欠損(両肩関節からの両腕欠損、両腕の長さが(身長×0.193)よりも短い)
K44片腕欠損(片手関節より上の欠損)、片腕機能障害(肩関節の機能障害、肩肘関節の機能障害)、
片麻痺及び単麻痺
両腕欠損(両肘関節よりもしたかつ両手関節よりも上の欠損)
片腕欠損(片肩関節からの片腕欠損、片腕の長さが(身長×0.193)の長さより短い
両腕欠損(両腕の長さが(身長×0.193)よりも長いが、両ひじ関節から上の欠損

●試合時間

公式大会では以下3つのタイプがあります。
① 2分×3ラウンド(インターバル30秒か1分)
② 1分×3ラウンドまたは1分30秒×3ラウンド(インターバル30秒~1分)
③ 1ラウンドシステム(1ラウンドが4分~5分。試合中に1分から2分30秒のタイムアウトを試合中いつでも取ることができます。ラウンドの長さやタイムアウトの回数は大会毎に決定されます。
*但し、オープン大会の場合は上記の限りではありません。

●勝敗

試合時間内にポイントを多く獲得した選手が勝利します。KOやTKOによる勝利もあります。 最終ラウンド終了時点で同点の場合は、ゴールデンポイントラウンドとなり、時間内にポイントを先取した選手の勝利となります。

・有効得点(2018年6月現在)
 2点:蹴りによる胴攻撃
 3点:後ろ蹴り(ティッチャギ)による胴攻撃
 4点:ターン蹴りによる胴攻撃
 *頭部への攻撃は減点もしくは失格となる場合もあります

パラテコンドープムセ

障がいを持つ選手によるプムセ(型)です。2013年第4回 パラテコンドー選手権大会からパラテコンドー種目として採用されています。

●部門

1 ジュニア部門(12~15歳)
2 UNDER30(16~29歳)
3 OVER30 (30歳以上)

●クラシフィケーション

P10視覚障害
P20知的障害
P30運動障害
P50車いす
P60聴覚障害

大会では、個人戦の他、ペアや団体戦もあります。部門によって決められたプムセを20秒~120秒で試演します。通常のプムセと同じく動作の正確性や表現性で採点され、点数の高い選手の勝利となります。

デフテコンドー

聴覚障がいのある選手のキョルギ(組手)とプムセ(型)があります。2009年よりデフリンピック種目となっており、デフリンピックではキョルギ・プムセ両方の種目があります。日本ではまだ競技者が極めて少ない競技です。
2021年にイランで初めて世界大会が開催され、2025年デフリンピックが東京で開催されることが決定しました。

デフテコンドープムセ

聴覚障がいの選手による型です。個人戦、男女ペア、団体戦があります。

公認プムセは有級者プムセである太極(テグ)プムセと有段者プムセがあります。
太極プムセは1章~8章まで章立てされており、有段者プムセは「高麗(コリョ)」「金剛(クムガン)」などの名称がつけられています。
試合時間は1試演につき30秒~90秒、動作の正確性や表現性で採点され、点数が高い選手の勝利となります。

●クラシフィケーション

補聴器をはずした裸耳状態での聴力損失が55デシベルを超えている選手
*デフリンピックには12歳以上の選手が出場可能です(2022年大会時)

デフテコンドーキョルギ

聴覚障がいの選手による組手です。基本ルールはオリンピックキョルギと同じです。
試合は防具を着用して行います。現在は電子防具が主流となっています。

●階級(デフリンピック階級)

男子-58kg-68kg-80kg+80kg
女子-49kg-57kg-67kg+67kg

●クラシフィケーション

補聴器をはずした裸耳状態での聴力損失が55デシベルを超えている選手
*デフリンピックには15歳以上の選手が出場可能です(2022年大会時)